攻めの設計、守りの設計

今週行われたDR(デザインレビュー)で最も信頼できる大先輩から「守りの設計をしているよ(ここは攻めの設計をしなさい)」と言われてしまいました。

限られたスペースにある程度決まった形の装置を詰め込むために、余計な部品を増やしてしまっていること、その部品がトラブルの元に成り得ることからの指摘でした。それが守りの設計だ、と。

では、攻めの設計とはどのような設計なのでしょうか?
指摘の中で「攻めの設計をしなさい」とは明言されていなかったので冒頭には括弧書きをしていますが、「苦労するだろうが、挑戦しなさい」という言葉から「攻めの設計をしなさい」という言葉と同義だと受け止めました。

既存の部品を使えば、実績という安心と設計時間の短縮によるコスト低減効果が得られます。設計者は楽を出来ます。が、それを無理に詰め込もうとして新たな部品が必要になり、複雑な装置となり、それは実績が無いためにトラブルの要因になる。トラブルが起きれば修正のために設計時間が増加し、結局マイナスになってしまう。
そんなことをするくらいなら、時間をかけてでも同じ原理でコンパクトな装置を設計したほうがシンプルにまとまるので、見た目がスッキリしていて、トラブルが発生しても原因の調査が行いやすく対策もしやすい。

つまり、どうせ新たな部品を設計するのであれば、どちらにしてもそこがトラブルの要因に成り得るから、シンプルにまとまる方式を選びなさい、てことなのだと思います。






てかね、この案件、まとめ役の見通しの甘さといい加減な仕様書のために余計な装置が必要になってしまっているのですよ。

設計時間短縮、下流工程の稼働率平坦化のために機械の根幹となる部分は過去の機械の図面をそのまま使用しろ、決まっていたのでそのように図面が下流工程に流れて行った後に、そのままでは機械が成立しなくなる部分が発覚、新たな装置を無理やり取り付けて使用を満たそうとする。
新たな装置の設計には時間が必要で、当然、余分なコストも必要になってきます。さらに、前例のないことなのでうまく行くかはやってみないとわからない状態。

結果、設計も、部品製作も、機械組立も、トラブル対応問題点の修正のために余計な工数が必要になってしまうわけです。

何のために既存の図面を使ったのか。

始めから分かっていたなら、既存図面に少し手を加えるだけで全て解決、余計な装置なんて必要なかったのに。

この装置は前半で言っている装置とは違う部分なのですが、この装置のために前半の装置の設計時間を削らざるを得なくなっています。

こんなんばっかだよ、この会社。
誰だよ、過去図面そのままで良いなんて判断してるやつは。
毎回そのせいで余計な装置が必要になってるじゃないか。
結局、過去図面を使用するメリットがなくなっている。

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