・製品版感想 その1
・製品版感想 その2 ここ
・ノベライズ版感想
「いいもんだろ、生きてるのって」
シナリオ構成
1週目は選択肢が表示されず、ルート固定。
一人目のシナリオをクリアすると二人目のシナリオに入る選択肢が追加、二人目をクリアすると三人目のシナリオに入る選択肢が追加、といった具合にシナリオが開放されてゆく。
流れとしてはこのような感じになっている。
共通シナリオ→選択肢→個別シナリオ→選択肢→メインorサブヒロインシナリオ
選択可能となるシナリオの順番(カッコ内は私のプレイ時間)
サクラ (9H)
↓
サクラ_都 (9.5H)
↓
サクラ_美羽 (10H)
↓
サクラ_つばめ (8H)
↓
さくら
↓
桜 (4.5H、さくら、桜シナリオの合計)
↓
サクラ_奏 (5H)
サクラ_会長 (4.5H)
↓
サクラ_すみれ (5.5H)
合計 56H
感想
演出
- ・BGMのフェードアウト
- 終了するときBGMがフェードアウトするため、作品の世界に浸っていた余韻が残る感じがして良いと思う。
- ・複数パターンのアイキャッチ
- 話の区切りとして表示されるアイキャッチには複数のパターンある。ストーリーの進行状況によっても変化して、隕石のニュースが発表されてからは落下までのカウントダウンが追加される。残された時間が減ってゆく演出は緊張感が出て良いのだが、アイキャッチのカウントとストーリー内の落下までの時間とがずれている点が残念。
- ・ルート分岐
- ルート分岐の選択肢は1週目では出現しない。文字を送ったときにBGMがはじめから再生し始めたため、そこが分岐点であることに気づいた。BGMの再生位置によっては、そこで選択肢が表示されるようになることに気づきにくいため、ひとつだけだとしても選択肢を表示させても良いのではと思った。
共通シナリオからのルート選択部分は次のようになっている。
選択肢→キャラ別シーンA→共通シーン→キャラ別シーンB
この二つあるキャラ別シーンの間にある共通シーンはどの選択肢でも同じテキストが表示される。選択肢ごとに未読、既読の判定があるため、新しい選択肢を選んだときは毎回既読扱いになっているので実際に読んだ後に同じテキストだとわかるため、テンポが悪いし、ストレスもたまる。選択肢の前に持ってくるか、選択肢によって異なる内容だと良かった。 - ・スタッフロールで未表示のCGが表示される
- シナリオによってはスタッフロール後にテキストが残っているものもあり、そのシーン用のCGが用意されている。スタッフロールではそのルートで表示されてきたCGが流れてくるのだが、そこでスタッフロール後のシーンで表示されるCGも流れてくる。ルートによってはCGにネタバレ要素が含まれているため、そのCGだけは表示させないほうが良いと思う。
- ・回想シーンは親切だが……
- ストーリーの流れを思い出したり、キーワードを思い出させてくれる回想は親切だと思うが、回想シーンで表示されるテキストがやや長い印象を受けた。主人公の独白でどこのシーンだったかを示した上で必要な2,3行分の回想でよかったのではないかと思う。
- ・各シナリオクリアごとにタイトル画像が変化
- 前作同様、今作でもシナリオクリアごとにタイトル画面が変化する。各シナリオ終了時に一度タイトル画面に戻るため見逃すことはないと思う。さくらシナリオクリア後のタイトル画像は良かった。シナリオ中で使われたCGと同じCGということや、その前後のシナリオのつながりもあり、タイトル画面を通して前後のシナリオがつながっているかのように感じた。
- ・配布物
- つばめからの手紙や学生証、暗号解読など現実に配布されたアイテムや企画と作中に登場するアイテムやイベントとがリンクしているのは面白かった。学生証なんかはよく見るとネタバレ要素が含まれていたりする。
シナリオ
- ・個別シナリオはどれも良かった
- 美羽シナリオがとても良かった。私がSORAHANE作品に求める要素が含まれており、話の盛り上げ方も良かったと思う。ただし、他のシナリオでもあったのだが、クライマックスシーンでBGMの音量が大きくキャラのせりふが聞きにくい点は残念。
また、アフターの話が本編に含まれていない点も気になる。心を通じ合わせることができたきっかけのひとつに「トコシエであろうとなかろうと訪れる絶対的な終わり」があったため、アフターでは必ずぶつかる問題となるはずである。おまけシナリオに収録されることを期待したい。
「生きてても、しょうがないもん」
今作の中でもっともどきりとしたせりふ。
いちゃらぶっぷりではてんつくさんルートが楽しかった。 - ・桜シナリオが残念
- グランドエンドと呼ばれる、本作品における真エンドとなるのがサクラ_つばめ、さくら、桜ルートであるのだが、最後の桜シナリオでの盛り上げ方が残念だった。長い時間を経ての感動的な再会というシーンがあるのだが、時間の経過を示すのためにテキストをめくると100年単位で時間が流れる。ぱっと文字だけ出されても、長い時間が経過したことをプレイヤーは実感しにくい。
各ヒロインルートでクライマックスシーンがあるのだから、桜シナリオはエピローグとしてさらりと流すように終わってもよいのではと思う。 - ・隕石騒動とは何だったのか
- 作中ではこの騒動によってトコシエは表舞台から退場させられることとなったのだが、作中で起こったできごととその結果が結びつかない。その部分の説明がないため、すっきりしない。
- ・面白ペッツとは何だったのか
- キャラクターとして面白いし、インパクトもあり、好きです。でも、ストーリー上の必要性に疑問。
- 世紀末学園ヒューマンノベル アンゴルモア
- スーパーウルトラミラクルダッシュボタン
- 超甘IV、超甘Ⅴ
改良ならぬ改甘。完食できるのは先生しかいない、らしい。 - プロ卓球チップス
どんだけ卓球の人気あるんだ、この世界 - マスターの表情、なんちゅーもんを!
まとめ
個別のシナリオは面白い。小ネタなども面白かった。
ただ、全体のまとまりを見ると前作AQUAの方が良かったと感じる。
本編で未消化となった部分など、おまけシナリオに期待したい。
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