カステラパンのなんと美味なことか。
それは、その名の如く、カステラをパンで包み焼き上げたもの。
始めの一口、二口、ほのかなカステラの甘みとともに、口中の水分が失われてゆくのを感じ、しかし、始であるために水分が完全に失われる前にのどを通すことができる。
そして、次の3口、4口、カステラとは異なる甘みが現れる。
同時に、水分が失われたにもかかわらず、徐々に、口当たりが良くなってゆくのを感じる。
甘く、しっとりとしたそれは、そう、ジャム!
甘い、イチゴのジャムである。
パンに包まれたカステラの上に、薄く載せられたそれは、主役たるカステラの邪魔を決してすることなく、それでいて、心地よいのど越しを可能とするだけの水分をもたらすのだ。
やがて、終わりに近づくとともに、最後の一口、二口に近づくとともに、口当たりの良さは失われ、水分が再び失われ行く。
そう、ジャムが無くなり、再びパンとカステラのみとなるのだ。
それは、最後の試練。
それは、至福の一時へと通ずる試練なのだ!
最後の一口を飲み込んだ後、口に残ったカステラパンを茶で流し込む。
茶の苦味と、カステラのほのかな甘みが織り成す美味。
水分を奪い、口の中に留まろうとするそれを、洗い流す爽快感。
あぁ、なんと美味なことか!
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